20本×30年の意味―Brinkman指数で喫煙の「積み重ね」を数える
第118回医師国家試験 A問題 第75問
国試問題にチャレンジ
20歳から30年間,1日20本の喫煙をしていた患者のBrinkman指数を求めよ。 Brinkman指数:① ② ③
対話形式の解説
ドクター
医学生
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ドクターまとめ
Brinkman指数(喫煙指数)は「1日の喫煙本数×喫煙年数」で求める喫煙の累積曝露量の指標で、本問では20本×30年=600となり、喫煙開始年齢は計算に用いません。国際的に使われるpack-yearsは1日の箱数×喫煙年数で、Brinkman指数を20で割った値に相当し、本問では30 pack-yearsです。Brinkman指数が高いほど肺癌やCOPDなど喫煙関連疾患のリスクが高まり、400以上で肺癌リスクが明らかに上昇し、600以上は高危険群として扱われてきました。禁煙治療の保険適用では35歳以上でBrinkman指数200以上が要件の一つとなっています。問診で喫煙本数と期間を具体的に聴き取り、指数としてリスクを評価する習慣は、疾患の予防と早期発見に直結する基本的な臨床技能です。
解答・解説
正解は600です
問われていること
喫煙による累積曝露量を表す指標であるBrinkman指数(喫煙指数)を計算する問題である。
定義
Brinkman指数 = 1日の喫煙本数 × 喫煙年数 単位は付けずに数値で表す。
計算
・1日の喫煙本数:20本 ・喫煙年数:20歳から30年間 → 30年 Brinkman指数 = 20 × 30 = 600 なお、「20歳から」という開始年齢は計算には用いない。必要なのは喫煙を続けた期間(年数)と1日あたりの本数だけである。
解答
600
喫煙量の指標
・Brinkman指数(喫煙指数):1日の喫煙本数×喫煙年数。日本の臨床で広く用いられる。 ・pack-years(パックイヤー):1日の喫煙箱数(1箱=20本)×喫煙年数。国際的に用いられる指標で、Brinkman指数を20で割った値に相当する。本問では1日1箱×30年=30 pack-yearsとなる。
臨床での目安
・Brinkman指数が高いほど肺癌、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、喉頭癌などの喫煙関連疾患のリスクが高まる。一般に400以上で肺癌の発症リスクが明らかに上昇するとされ、600以上は肺癌の高危険群として扱われてきた。 ・ニコチン依存症管理料(禁煙治療の保険適用)の要件の一つとして、35歳以上ではBrinkman指数200以上が求められる。35歳未満ではこの喫煙指数の要件はない(若年者は喫煙年数が短く指数が低くなりやすいため、2016年度の診療報酬改定で撤廃された)。そのほか、ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)で5点以上であること、直ちに禁煙を希望し文書で同意していることなどが要件となる。
POINT
・Brinkman指数=1日の喫煙本数×喫煙年数(開始年齢は計算に使わない)。 ・pack-years=1日の箱数×喫煙年数(=Brinkman指数÷20)。 ・Brinkman指数400以上で肺癌リスク上昇。禁煙治療の保険適用は35歳以上でBrinkman指数200以上(35歳未満は指数要件なし)。
